ED(勃起障害)とは?医学的に定義された病気です

  • 2025.09.13

院長通信をお読みいただきありがとうございます。やすだ泌尿器科クリニック院長の安田 宗生です。今回はED(勃起障害)について日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医が解説します。 ED(勃起障害)の定義 「性交に十分な勃起が得られない、あるいは勃起を維持できない状態が持続的または反復して起こること」と国際的に定義されています(国際勃起機能学会:NIH Consensus, 1993/日本泌尿器科学会ガイドライン 2022年版)。単なる一時的な勃起不全ではなく、慢性的な状態が続く場合にED...

清潔間欠自己導尿について

  • 2025.09.11

院長通信をお読みいただきありがとうございます。やすだ泌尿器科クリニック院長の安田 宗生です。今回はクリニックのホームページではあまり情報発信がされていない、清潔間欠自己導尿(在宅自己導尿 Clean Intermittent Catheterization:CIC))について、対象となる病気・方法・費用・注意点などを日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医が解説します。 自己導尿とは? 自己導尿(じこどうにょう)とは、膀胱にたまった尿を、自分でカテーテルを使って排出する方法です。排尿障...

淋菌性咽頭炎・クラミジア性咽頭炎とは?のどの性感染症と検査の重要性

  • 2025.08.07

のどの痛みと性感染症は結びつかないように感じられるかもしれません。しかし、オーラルセックスやディープキスによって感染する『のどの性感染症』が増えています。耳鼻科や内科では通常の風邪と区別がつきにくく、検査されないことも多いため、性感染症の可能性がある場合は泌尿器科での検査が適切です。 淋菌性咽頭炎とは クラミジア性咽頭炎とは 放置によるリスク 検査方法と受けるタイミング このようなお悩みを解決できます。 淋菌性咽頭炎とは 淋菌(Neisseria ...

~尿がでない!?結果、前立腺癌が原因だった症例~

  • 2025.07.23

60代 男性 初診時:尿がでにくいと言われ当院受診。 腹部エコーで、膀胱内に尿が沢山ある状態でした。 自力で尿がでないので膀胱に管を留置。同時に尿がでるように内服を開始しました。 後日、管を抜去し尿が出るか確認し、なんとか自力で排尿可能になりました。 採血で前立腺癌腫瘍マーカー(PSA)を測定したところ、かなり高値なため前立腺MRIを施行し、前立腺癌を疑う所見を認めました。 前立腺生検を行うため病院に紹介となりました。 結果、前立腺癌と診断されれば...

~膀胱炎について part 1~

  • 2025.07.08

膀胱炎の症状は、様々です。一般的には、残尿感や排尿時痛を認めます。排尿時痛は、特におしっこが出終わるころに痛い人が多いです。ただし、頻尿だけの時もあれば尿漏れだけの時もあります。凄い血尿が出るときもあります。逆に、オシッコが汚れているのに無症状の時もあります。汚れたままにしていると慢性化することがあるので、ちゃんと治すことが大事です。ちゃんと治すと言う事は、抗生剤を飲んだ後に尿検査で再度checkする事です。また来院するのはめんどくさいと思いますが、可能なら再度尿検査をしてちゃんと治っているか...

~~~夜間の尿の回数が多い・一回量が少ないなど診察風景1例~~~

  • 2025.06.16

1例目 70代男性 病名 前立腺肥大症・過活動膀胱 初診時の症状:夜間の尿の回数が多い・1回量が少ない 内服を開始し経過観察中。現在も夜間の尿の回数が不安定・寒くなり悪化傾向。前回、お薬を変更するも少し改善ぐらい?? 基本的に、オシッコのお薬は継続して内服し根気よくみていく薬です。 効果がすぐ出る人もいますが、ゆっくりオシッコを貯めれるようになる方もいます。今回は、夜間オシッコに行きたくても量が少ない、回数が多い!をまだ訴えておりますが、前回変更したばかりで少...

~おしっこのお悩みについて~

  • 2025.05.13

高齢化に伴ってだけではなく、若い人も、男性も女性も尿の回数が多い・尿漏れが増加傾向です。その原因は男性であれば膀胱・前立腺、女性であれば膀胱です。尿に関して相談するのは恥ずかしいため中々受診しない方も多いです。しかし、頻尿・尿漏れが悪化すると、睡眠不足・車に長時間のれない・電車に乗っているときも不安など生活に影響してしまいます。 前立腺肥大症の薬、過活動膀胱の薬は沢山増えております。その使い方は問診・尿検査・エコーなど所見が大事です。経過によっては排尿日誌と言って、患者さんに排尿したとき...

~~~排尿時痛、残尿感、尿の回数が多い・尿がでにくいなどオシッコ症状の診察風景2例目~~~

  • 2025.03.17

2例目 70代男性 病名 前立腺肥大症・過活動膀胱・慢性前立腺炎 内科の基礎疾患も多い方です。 初診時の症状:排尿時痛・残尿感・回数が多い・1回量が少ない・尿が出にくいなど 内服を開始するも、慢性的な前立腺の炎症症状は、内科の基礎疾患・体調・冷えなどにより不安定です。今回は、排尿時痛がくすぶっており、尿検査で混濁もあったためお薬を追加。また、オシッコの間隔も短く、量が少ないため、膀胱の貯める力が不安定でありお薬の濃度を上げました。ただし、ご高齢の方は、内科のお薬が多...

EDの予防に必要な生活習慣の改善

  • 2025.02.18

EDの予防には、生活習慣の改善が非常に重要です。生活習慣病はEDの大きなリスクファクターとなるため、日々の生活を見直し、健康的な習慣を身につけることでEDのリスクを軽減することができます。具体的には、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、禁煙、そして過度な飲酒を避けることが大切です。これらの要素を総合的に改善することで、血管の健康を維持し、ホルモンバランスを整え、精神的なストレスを軽減し、EDを予防することに繋がります。 1.バランスの取れた食事 2.適度な運動 3...

~~~排尿時の違和感・尿がでにくいなどオシッコ症状の診察風景~~~

  • 2025.01.29

70代男性 病名 前立腺肥大症・慢性前立腺炎 初診時の症状:排尿時痛・違和感・残尿感・尿が出にくいなど この方は、前立腺が大きく、尿がでにくい。 また、排尿時の違和感や残尿感などの前立腺の炎症症状を認めていました。 内服を開始し、現在は、前立腺の真ん中の尿の通り道を拡げる事により尿の出方が改善し、その結果、慢性的な前立腺の炎症症状も改善しました。 ただし、今後、体調などにより前立腺の炎症症状が悪化する可能性はあり、その都度お薬を追加し排尿症状の管理を行い...