清潔間欠自己導尿について

  • 2025.09.11

院長通信をお読みいただきありがとうございます。やすだ泌尿器科クリニック院長の安田 宗生です。
今回はクリニックのホームページではあまり情報発信がされていない、清潔間欠自己導尿(在宅自己導尿 Clean Intermittent Catheterization:CIC))について、
対象となる病気・方法・費用・注意点などを日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医が解説します。

自己導尿とは?

自己導尿(じこどうにょう)とは、膀胱にたまった尿を、自分でカテーテルを使って排出する方法です。
排尿障害がある方が安全に生活を送るために欠かせない治療の一つであり、医師・看護師の指導を受けてご自宅で続けていただきます。

●自己導尿が必要となる代表的な疾患

・神経因性膀胱(脊髄損傷・糖尿病性神経障害など)
・前立腺肥大症・前立腺がん治療後の排尿障害
・膀胱頸部硬化症・尿道狭窄による通過障害
・膀胱収縮力の低下による排尿困難

残尿が続くと尿路感染症腎機能障害につながるため、自己導尿は症状の進行を防ぐ有効な方法です。

自己導尿の方法と種類

カテーテルの種類

  • 再利用タイプ:洗浄して繰り返し使用
  • ディスポーザブルタイプ:使い捨てでより衛生的

最近ではディスポーザブルタイプ(使い捨てタイプ)を希望される方もが増えています。

自己導尿のメリット

  • ・残尿を防ぎ、腎臓の負担を軽減
  • ・頻尿・排尿困難の症状が改善
  • ・日常生活の自由度が増し、旅行や外出もしやすくなる
  • ・感染や腎機能障害の予防につながる

当院でのサポート体制

  • ・日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医がお一人おひとりに合わせた導尿方法を丁寧に指導
  • ・初めての方でも安心して練習できるよう、時間をかけてサポート

基本的な手順

①石けんで手をよく洗う
   ▼
②清潔なカテーテルを準備する
   ▼
③尿道口をきれいにする
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④カテーテルをゆっくりと挿入し、尿を排出する
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⑤膀胱が空になったら抜き取る

●よくあるご質問

Q1. 自己導尿は一生続けなければならないのですか?

➡ 病気の経過や治療内容によっては中止できることもあります。定期的に泌尿器科で評価を受けてください。

Q2. 痛みはありますか?

➡ 慣れるまでは違和感がありますが、正しい方法で行えば強い痛みはほとんどありません。

Q3. 感染症が心配です。

➡ 手洗い・清潔操作を守ることが最も大切です。発熱・血尿などがあれば早めに受診しましょう。

Q4. 費用はどのくらいかかりますか?

➡ 在宅自己導尿は保険適用されます。カテーテルの種類や使用本数によって自己負担額は異なりますので、診察時にご確認ください。

自己導尿にかかる費用の目安

自己導尿を始める際の費用は、健康保険の種類や原因疾患、カテーテルの種類によって異なります。

自己導尿の初診費用

【1割負担の方】
●再利用タイプのカテーテル
 2,700円~3,500円程度

●使い捨てタイプのカテーテル
4,400円~5,500円程度

【3割負担の方】
●再利用タイプのカテーテル
8,100円~10,500円程度

●使い捨てタイプのカテーテル
13,200円~16,500円程度

※ご注意
上記費用は診察料、自己導尿指導管理料、エコー検査、処方箋料、カテーテル代などを含んだおおよその目安の費用です。
原因となる疾患によって必要な検査が異なりますのでご注意ください。

自己導尿にかかる費用は、負担割合やカテーテルの種類によって変動しますが、
保険診療の枠組みで行われるため、長期的に継続しやすい仕組みになっています。
費用面で不安のある方も、まずは泌尿器科でご相談ください。

まとめ

自己導尿は「一生続ける必要があるの?」「感染が心配?」など、不安を抱えやすい治療です。
しかし、医師の指導のもと正しく行えば、安全で生活の質を大きく改善できる方法です。

やすだ泌尿器科クリニックについて

大阪府門真市で2016年に開業した泌尿器科クリニックです。
門真市・守口市・寝屋川市・大東市・四条畷市を中心に、多くの患者様から幅広く、泌尿器科疾患のお悩みを承っております。
自己導尿や排尿に関するお悩みがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

⇒ご受診は便利なネット予約をご利用ください。

・土曜日は2人の医師による診療を行っています。
・水曜日は夜20:00までの診療を行っています。

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