ED治療薬:タダラフィル
タダラフィルは、ED(勃起不全)などで用いられる治療薬であり、ジェネリックは2020年から発売が開始されました。10mg錠、20mg錠があり、錠剤は薄い黄色(クリーム色)をしています。 タダラフィルはED治療薬として、バイアグラやバルデナフィルよりも後に開発されましたので、それだけに改良が重ねられています。そのためタダラフィルは、それまでのED治療薬であるバイアグラやバルデナフィルには見られない優秀性を兼ね備えています。
特によく知られているのが、効果の持続時間の長さです。タダラフィルを服用すると効果の継続時間が最大36時間あり、土曜日の夕方に服用したら、月曜日の朝まで効果が期待できます。バイアグラやバルデナフィルの効果が5時間程度であるのに対して、タダラフィルはそれらよりもずっと長い持続時間を誇っているのです。また、バイアグラなどとは異なり、食事の有無によらず作用します。
タダラフィルの価格
| タダラフィル 10mg | 1,300円 |
|---|---|
| タダラフィル 20mg | 1,800円 |
初診料・再診料:無料
タダラフィルの作用機序(しくみ)
男性が性的刺激を覚えると、興奮した大脳からの指令が脊髄を経由して勃起中枢に伝わります。すると陰茎の細動脈壁からNO(一酸化窒素)が分泌され、cGMP(環状グアノシン一リン酸)という血管拡張物質が増加します。このcGMPの作用によって陰茎周辺部の血管が拡張して血流量が増え、海綿体に血液が流れ込んで陰茎は勃起します。
一方、これを阻害する(勃起を鎮める)物質にPDE5があります。EDになっている人では、このPDE5が多いため勃起を継続することができず、勃起が起こってもすぐに萎えてしまいます。タダラフィルは、その有効成分である「タダラフィル」がPDE5の作用を抑えるため、勃起とその継続を助けることができるのです。

タダラフィル処方の出来ないケース(併用禁忌薬)
心臓病などのために性行為を禁じられている方や、狭心症の治療薬である硝酸剤や不整脈の薬(抗不整脈薬)を服用している方など、タダラフィルを処方できないケースがあります。また服用なさっている薬との飲み合わせが悪い場合もありますので、現在服用なさっている薬剤については、必ず受診時に医師に申告なさってください(薬剤名は受診時にわかるように、お薬手帳か薬自体を必ずご持参ください)。
タダラフィルの服用方法

タダラフィルは適切に服用しないと、期待した十分な効果が得られないことがあります。そうした事態を避けるため、服用方法をきちんと守ることが大切です。まず、性行為の3~4時間前に服用して下さい。タダラフィルの効果は、服用から最大36時間持続するため、性行為の直前に服用いただくような必要はありません。
タダラフィルの副作用
タダラフィルは、他のED治療薬に比べると副作用が少ないと言われます。しかし、片頭痛ほか、めまい、消化不良、鼻水、鼻づまり、腰背部痛、筋肉痛などが見られることがあります。重大な副作用としては、発疹、蕁麻疹、顔面浮腫なども指摘されています。そうした症状が重かったり、もしも勃起が4時間以上続いたりするようなら、医師の診察を受けてください。
- 男性泌尿科専門医によるカウンセリング
- 診察は初診のみ(5分程度)、再診は電話やラインで注文可能(受付で手渡し)
- ED治療薬は1錠からでも処方可能
- 月、火、金曜日は夜19時まで診察(水曜日は20時まで)

よくあるご質問
タダラフィルはどれくらい効果が続きますか?
タダラフィルの効果は最大36時間続くとされています。
そのため、性行為の「直前に飲む」必要はなく、余裕をもって3〜4時間前の服用をおすすめします。
タダラフィルはどれくらいで効き始めますか?
一般的には服用後1〜3時間程度で効果があらわれます。
初めて服用される方は、時間に余裕を持って服用されると安心です。
タダラフィルは食事の影響を受けますか?
タダラフィルは食事の影響を受けにくいとされています。
バイアグラのように「空腹時でないと効きにくい」といった心配は比較的少ないお薬です。
タダラフィルが効かない?
次のような場合、効果が十分に感じられないことがあります。
- 性的刺激が不十分な場合
- 飲酒量が多い場合
- 服用タイミングが早すぎる/遅すぎる場合
- 用量(10mg/20mg)が症状に合っていない場合
症状や服用状況を確認したうえで調整が必要なこともありますので、医師にご相談ください。
デイリータダラフィルとは何ですか?
デイリータダラフィル(低用量タダラフィル)とは、低用量(2.5mgまたは5mg)を毎日服用するタイプのタダラフィルです。
- 毎日服用することで有効成分の血中濃度を一定に保つ
- 性行為のタイミングをあまり意識せずに過ごせる
- 前立腺肥大症に伴う排尿症状の改善に用いられることもある
などの特徴があります。
当院でもデイリータダラフィル(低用量タダラフィル)の取り扱いがあります。
初めてED治療をご検討の方にもおすすめしたい治療法です。
他のED治療薬(バイアグラなど)と併用できますか?
タダラフィルと他のED治療薬(バイアグラ、バルデナフィルなど)との併用はできません。
作用が強まり、副作用や健康リスクが高まるおそれがあるため、絶対に併用は避けてください。
タダラフィルを服用できない人はいますか?
次のような方には、タダラフィルを処方できない場合があります。
- 医師から性行為自体を控えるよう指示されている方
- 狭心症治療薬(硝酸剤)を使用中の方
- 一部の抗不整脈薬を服用されている方
- 重い心臓病・肝臓病・腎臓病などをお持ちの方
現在服用しているお薬は、受診時に必ずお知らせください(お薬手帳や現物の持参がおすすめです)。
タダラフィルにはどんな副作用がありますか?
比較的副作用の少ない薬とされていますが、以下のような症状が出ることがあります。
- 頭痛
- 顔のほてり
- 鼻づまり
- 消化不良
- めまい
- 筋肉痛・腰背部痛 など
症状が強い場合や気になる症状が続く場合は、服用を中止して医師にご相談ください。
タダラフィルとシアリスの違いは何ですか?
有効成分はどちらも「タダラフィル」で同じです。
- シアリス:先発品の「商品名」
- タダラフィル:有効成分名(一般名)であり、ジェネリック医薬品の名前としても使われます
効果・作用時間・副作用の種類などは基本的に同じで、主な違いは「名前(ブランド)」と「価格」です。
タダラフィルは10mgと20mgどちらを選べばよいですか?
初めて服用される方は10mgから開始することが多く、効果が不十分な場合に20mgへ増量を検討します。
年齢、持病、他のお薬との兼ね合いなどを踏まえて、医師が適切な用量をご提案いたしますので、自己判断で増量せずご相談ください。




