糖尿病がEDを招くメカニズムとは？血管・神経障害から考える勃起不全の原因

大阪府門真市にある、【やすだ泌尿器科クリニック】です。院長通信をお読みいただきありがとうございます。院長の安田宗生です。今回は『EDと糖尿病の関連』について日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医が解説します。

「糖尿病とEDには関係がある」と聞いたことがあっても、その理由を具体的にご存じの方は少ないかもしれません。実際、糖尿病の男性は健康な人に比べてEDを発症するリスクが2〜3倍高いと報告されています。

本記事では、糖尿病がどのようにEDを引き起こすのか、血管障害と神経障害という2つのメカニズムに分けて解説します。

■糖尿病とEDの関係を理解することの重要性

糖尿病は血糖値が慢性的に高い状態が続く病気です。その影響は全身に及び、目・腎臓・神経などに合併症をもたらすことが知られています。EDもその一つであり、糖尿病性EDは「三大合併症」に匹敵するほど頻度が高いといわれています。

EDは単なる性機能の低下にとどまらず、血管の健康状態を映す警告サインでもあります。糖尿病をお持ちの方は、EDをきっかけに動脈硬化や心血管疾患のリスクに気づくことも少なくありません。

勃起は、陰茎の血管に大量の血液が流れ込むことで成立します。その際に重要な役割を果たすのが血管内皮細胞から分泌される一酸化窒素（NO）です。NOは血管を拡張させ、スムーズな血流を促します。

しかし糖尿病では、高血糖による酸化ストレスや炎症が血管内皮を傷つけ、NOの産生が低下します。その結果、血管が十分に拡張せず、陰茎に血液が流れにくくなりEDを招きます。

また、陰茎の血管は全身の中でも特に細いため、動脈硬化の影響を真っ先に受けやすい部位です。つまり糖尿病による血管障害は、まずEDという形で現れやすいのです。

勃起は血流だけでなく、神経の働きによってもコントロールされています。性的刺激が脳から脊髄を経由して陰茎に伝わることで、血管拡張や勃起反応が起こります。

ところが糖尿病では、長期間の高血糖により末梢神経がダメージを受けやすくなります。これを糖尿病性ニューロパチーと呼び、足のしびれや感覚鈍麻だけでなく、勃起に関わる自律神経にも影響を及ぼします。

神経の伝達がうまくいかなくなると、脳からの信号が陰茎に届きにくくなり、性的刺激を感じても勃起が起こりにくくなってしまいます。

糖尿病性EDの特徴は、血管障害と神経障害が同時に進行することです。
血流が悪化し、さらに神経伝達も障害されることで、EDの症状はより重度になりやすく、一般的なED治療薬（PDE5阻害薬）が効きにくい場合もあります。

そのため、糖尿病をお持ちの方がEDを自覚した際は、生活習慣の改善や基礎疾患のコントロールと並行して治療を行うことが非常に重要です。

ED治療は「性機能の回復」だけが目的ではありません。糖尿病や高血圧といった背景疾患を見直すきっかけになり、心筋梗塞や脳卒中といった重大な合併症を防ぐことにもつながります。

当クリニックでは、EDの診察時に生活習慣病の有無や既往症を丁寧に確認し、必要に応じて基礎疾患の治療と連携しながら対応しています。必要に応じ糖尿病内科やより高次な医療機関と連携することも可能です。

「他の患者さんに会いたくない」「仕事が忙しくて通院できない」
そんな方のために、当院では初診からオンライン診療でED治療薬をご自宅で受け取れる仕組みを整えています。ご自宅からスマートフォン（電話によるオンライン診療）で医師と相談し、そのままお薬をご自宅に配送可能です。

また、ED治療薬は1錠から処方可能なので、まずは試しやすく、無理なく治療を始めていただけます。再診の方はLINEでの注文も可能で、プライバシーを守りながら継続しやすい環境を提供しています。

糖尿病がEDを招く背景には、

・血管内皮障害による血流悪化
・神経障害による刺激伝達の低下
という2つのメカニズムが深く関わっています。

EDは「恥ずかしい症状」ではなく、全身の健康状態を知らせるサインでもあります。糖尿病をお持ちの方でEDが気になる場合は、早めに泌尿器科専門医へご相談ください。

大阪府門真市の【やすだ泌尿器科クリニック】では、プライバシーに配慮した診療とオンライン対応で、皆さまの健康と自信を取り戻すサポートをいたします。

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